梨の開花を直前に控えた筑西市の関城地区で3月29日、JA北つくば関城梨選果場部会と関城梨部会が初期管理講習会を開きました。講習会は同部会の部会員が管理する圃場(ほじょう)でそれぞれ開かれ、生産者やJA、筑西地域農業改良普及センター約70人が参加し、満開予測時期や霜害対策、今後の病害虫防除などを確認しました。
梨品種「幸水」の満開時期の平年値は4月17日頃。今年は暖冬の影響で「幸水」の満開予測は、今後の気温が平年値より2度高く推移した場合、平年に比べ9日程度早まる見込みです。
普及センターの米田雅俊主査は「昨年より満開時期が2日程度早くなる可能性があるので、晩霜に注意し、作業が遅れないようしっかりと管理してほしい」と呼び掛けました。晩霜予測の目安として午後6時の気温が7、8度、午後9時の気温が4、5度の場合、翌朝の日の出前にはマイナス1~マイナス2度まで急激に気温が下がり霜害の危険性が高まります。圃場に温度計を設置して気温を確認し、霜害を防ぐため網の展張や凍霜害対策を行うことなどを申し合わせました。また、開花時期前後は黒星病の最重要防除期になることから、開花の時期を見極め、適期に農薬を散布することを確認しました。
同選果場部会の松本幸夫部会長は「栽培の中でも初期管理はとても重要。今年は気温も高く開花も早い予想が出ているので、前倒しで作業を行い、栽培管理や病害虫防除を徹底していく」と話していました。
両部会は83人の生産者が約70㌶で栽培。「幸水」を主力に出荷し、今年度は販売金額5億円を目指します。