JA北つくば広報担当者が平成27年5月30日に福島県の帰宅困難地域を訪れた際のレポートを掲載します。
平成27年5月30日に福島県の国道6号線を北上して南相馬市へ向かう途中、帰宅困難区域となっている福島第一原子力発電所付近を見てきました。
福島第一原発の事故が起こって、周辺の町がゴーストタウンになっています。特に帰宅困難区域となっている地域の被害は甚大で、住民の帰還の目処も立ちません。ニュースや新聞ではあまり報道されなくなり、原発問題は終息されているように錯覚してしまいますが、実際に自分の目で見てみると深刻な状況は続いていると実感しました。
開通している国道6号線。福島第一原子力発電所に近づくにつれ、一般車両の交通は少なくなり工事車両や警察・消防車両が目立ちはじめます。
前を運転するダンプの荷台には除染作業ででた廃棄物が乗っています。
富岡町の北部からは帰宅困難区域となっていて国道6号は交通規制されています。
帰宅困難区域内は右折左折もできず、すべての交差点にバリケードが設置されています。
原発は6号線からは見えません。作業中のクレーンだけが見えました。
何かの調査でしょうか。所々で見かけました。
放射線量が表示されています。
富岡町の一部はゴーストタウン化しています。家屋が津波の被害を受けていますが、帰宅困難地域なので修復もできず、震災時のままとなっています。
4年が経った今でも、時間が止まっているよう。震災時の風景のままです。
線路とプラットホームだけが残る富岡駅。再開通するのはいつになるのか…
プラットホームの奥には黒い袋が積まれています。除染作業で出た廃棄物でしょうか。
火気厳禁ということなので、手を合わせることしかできませんでした。
飼い犬なのか野生化した犬なのかはわかりませんが、走り回っていました。
閉校している中学校。校庭も荒れています。
本来ならば美しい田園風景が広がっていたはずの水田地域。草が生い茂っています。
南相馬市小高区は日中の一時帰宅が許可されています。除染作業が行われています。
除染作業で生まれた廃棄物が路上に置かれています。
人は原子力という大きな力を手に入れ豊かな生活を手にしました。しかし、事故が起こり大切な日常を失った人たちがいることも事実です。